MVNOの中には光回線と格安SIMのセットで月額料金が安くなるセット割を提供しているところがいくつかあります。もともとインターネットプロバイダだったところが提供しているパターンも多いのですが、別業界から参入してきた企業が提供しているパターンもあります。こうした光回線とのセット割はおすすめできるのでしょうか。
目次
光回線とのセット割がある格安SIM
光回線と格安SIMをセットで契約することでセット割が適用される格安SIMを以下表にてまとめました。
格安SIM | 光回線 | 割引額 |
---|---|---|
Y!mobile | SoftBank 光/SoftBank Air | 500円~1,000円/月(最大10回線) |
IIJmio | IIJmioひかり | 600円/月 |
DMMモバイル | DMM光 | 500円/月 |
BIGLOBEモバイル | ビッグローブ光/BIGLOBE光パックNeo with フレッツ | 最大300円/月 |
OCNモバイルONE | OCN 光の接続プラン | 200円/月(最大5回線) |
NifMo | @nifty光などの接続サービス※ | 200円/月 |
DTI SIM | DTI光 | 150円/月 |
U-mobile | U-NEXT 光 | 契約プラン・回線数などで異なる |
※NifMoとのセット割が適用される@niftyの接続サービスは、@nifty光、@nifty光 プロバイダーコース、@nifty光ライフ with フレッツ、@nifty光 with フレッツ、@nifty auひかり、@nifty コミュファ光、@nifty with ドコモ光、Bフレッツコース、ADSL接続サービス、フレッツ・ADSL(スペシャルコース含む)
同じ格安SIMを使い続けるのなら検討してもよい
格安SIMと光回線のセットは、同じ格安SIMを使い続けるつもりがあるのであれば検討してもよいというレベル感です。理由としては、割引額があまり大きくない、契約を縛られる、固定回線の通信速度が遅くなる場合があるといったことが挙げられます。
割引額があまり大きくない
セット割にして得られる割引額は、上でまとめた表のように月数百円です。これぐらいの差であれば、好みのサービスを提供しているところを別々に契約したほうが満足度が高くなると思います。
セット割があることを格安SIMや固定回線を選ぶときの積極的な理由とするのではなく、他の項目で選択肢を絞っていって、最後に迷った時の決め手にする程度で良いのではないでしょうか。
なお、Y!mobileに関しては割引額が大き目で最大10回線まで割引を適用できるので、家族でY!mobileを契約するなど複数回線の契約ならば、セット割を理由にY!mobileやSoftBank光を選んでも良いかもしれません。
契約を縛られる
セット割を適用していると、他の格安SIMに変更するのに心理的な抵抗感が生まれてしまいます。そのため、他の会社で良い条件の格安SIMが出てきても乗り換えがしにくくなります。
格安SIMの良いところの一つに、契約の縛りの緩さがあります。しかし、固定回線は皆さんが嫌いであろう2年契約/3年契約の自動更新が多いです。セット割を適用していると格安SIMの方も変更できなくなるということはありませんが、「セット割で安くなっているし・・・」という気持ちが生まれて、固定回線の契約が切れるタイミングまで心理的に縛られることになります。
固定回線の方でもDMM光のように、2年経過後は違約金が発生しないタイプもありますので、縛りが嫌な人はそういった回線をえらぶとよいでしょう。
固定回線の通信速度が遅くなる場合がある
光コラボはどれもおなじくフレッツ光の回線を使っているので、公表している最大の通信速度は同じ(1Gbps)です。しかし、SIMと同じように実際に出る通信速度には差が生じます。さらに、同じ事業者であっても、地域によって通信速度に差が出ます。
契約の変更後に満足のいく通信速度が出るかは、事前に同じ地域の契約者の口コミをみて推測するしかありません。現在の契約で通信速度に満足しているのなら、契約の変更は慎重に行う必要があります。
一応、通信速度の低下を防ぐ手段としては、v6プラスオプション(IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6)をつけて、対応ルータを用意するというものがあります。ただし、対応ルータをレンタルするにしても市販のものを買うにしても追加で費用が必要です。また、契約する業者によってはv6プラスオプションをつけられない場合もあります。
複数回線ならY!mobile、1回線ならDMMモバイル
積極的にはおすすめしないような文章を書いてきましたが、格安SIMと光回線をセットで契約するのであれば、複数回線ならY!mobile、1回線のみならDMMモバイルがおすすめです。
Y!mobileのセット割は割引額が大きめですが、セット割の適用を受けるには指定オプションへの加入が必要です。そのため、1回線のみであれば割引のうまみが減ってしまいます。最大10回線まで割引が適用されるのを生かして、複数回線の場合に選択するのがよいでしょう。
DMMモバイルの場合、DMM光とのセット割で月額500円とセット割の中では大き目の金額が割り引かれます。そして、もともとDMMモバイルの月額料金が業界最安水準であり、MVNEがIIJなので通信の品質も高めです。何より、DMM光は2年間の最低利用期間が経過した後は、いつ解約したとしても解約金がかかりません。そのため、1回線のみの契約であればDMMモバイルがおすすめです。