DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)対応のスマホが日本国内でも増えてきました。そこで、DSDSのメリットとデメリットをまとめてみようと思います。
そもそもDSDSとは
DSDSとは、デュアルSIMデュアルスタンバイの略で、1台のスマホに2枚のSIMカードを装着でき、その2枚のSIM両方で同時に待ち受けができることを言います。日本国内で使える一般的なDSDS対応端末は片方のSIMはLTEまで使え、もう片方は3Gまでという形式ですが、12月1日にHUAWEIから発売されたMate 10 proは両方ともLTEで待ち受けできるDSDV(デュアルVoLTE)です。とはいえ、発売時点でのVoLTE対応はソフトバンクのみなので注意が必要です。
日本で主に使われる用途としては、片方のSIMは格安SIMのデータSIM、もう片方のSIMは大手キャリアのガラケーの通話定額のSIMを入れて、2台持ちを1台にまとめるために使われます。他には、プライベート用と仕事用など電話番号を使い分けたいときなどにも利用できます。
2枚のSIMが入れられる=DSDSではない
2枚のSIMが入れられるからといっても、その機種がDSDSだとは限りません。「2枚のSIMが入れられる」=「デュアルSIM」であって、その2枚ともで待ち受けができるわけではないのです。(DSSS:デュアルSIMシングルスタンバイ)
DSSSの場合、SIMカードは2枚入れられますが、一度に利用できるのはどちらか片方のSIMだけです。もう片方のSIMを利用するには手動で切り替える必要があるので、データ専用の格安SIMと通話専用のガラケーのSIMを入れるような使い方だと、データ専用SIMを利用しているときは電話を受けることができません。
また、海外ではDSDSだけど日本国内ではDSDSとして利用できないというケースもあります。それは、片方のSIMが2G回線にしか対応していない場合です。日本ではLTEか3Gでの通信しか利用できないので、片方のスロットが2G回線にしか対応していない場合はDSDSとして機能しません。SIMフリーの機種の中で人気のHUAWEI P10 liteも(そもそもDSSSではありますが)これに当てはまります。
DSDSのメリットは?
DSDSのメリットは2つの回線を1台にまとめることができることです。通話用にガラケーとの2台持ちをしていた人は、2台を持ち歩く必要がなくなります。
また、データ通信用と通話用でSIMを分けることによって月額料金が安くなる場合があります。格安SIMはかけ放題プランを利用しない場合は通話料金が高くつく可能性があり、また、かけ放題オプションも最初の10分間のみかけ放題などのように時間制限がある場合が多いです。
そのため、通話を多くする場合はデータ専用の格安SIMと通話用のキャリアのガラケーと分けたほうが安くなります。
DSDSのデメリット
DSDSのデメリットは、バッテリーの消費が大きいことと通話しながらネットをすることができないことです。
DSDSは2回線を待ち受けているため、通常の1回線の待ち受けよりも電池消費が大きいのは分かると思います。よくスマホを触るという人は場合によってはスマホとモバイルバッテリーの2台持ちになってしまうかもしれません。ただ、HUAWEIのMate 10 ProやASUSのZenFone 4 Maxのようなバッテリー容量が大きいスマホであれば、モバイルバッテリーがなくても十分にもつと思います。
また、DSDSは2つの回線で待ち受けはできますが、同時に使用することはできません。そのため、通話中にネットで調べものをするということはできないのでご注意ください。これを解消するDSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)の機種もあるのですが、2017年10月現在で日本では発売されていません。海外から輸入して使うのも、技適マークがないため電波法違反となります。